新年快乐(Xin Ni Kuai Lok) 、シンガポール風、新年の挨拶です。 1989年卒業、教養学部国際学科10期 寺山賢司と申します。クラブはELI。まずは、箱根駅伝5位入賞おめでとうございます。昨年、立川の予選会を応援しにいき、 トップ通過で感激しましたが、本戦でここまで活躍とは驚きです。「持ってますね!」 霞会シンガポール支部のグループラインでも実況中継されていました。世界は狭くなりました。これからも、母校を応援していき、盛り上げていきましょう!
大学1・2年は下羽ゼミ、3・4年は原ゼミ所属で専攻は国際政治でした。 外書購読など、難解なテキストを、夜な夜な、涙しながら、読んでいたのが懐かしく。 ついつい怠けて一夜漬けでこなしていました。付け焼刃は物にならず。コツコツが大事かと。ゼミは、緊張感がありながらもアットホームな雰囲気で、今でも先生を囲んでの食事会やゼミの仲間と不定期に集まって、近況報告や昔話に花を咲かせています。今でも同期は勿論、先輩、後輩とも繋がりがあり、貴重な財産ですね。勉学は今一歩でしたが、両先生からは、物事の本質を探究する事、多角的視野を持つこと、等々、多くを学びました。(下羽先生は、残念ながら2007年に急逝、意志を継いでいこうと思っています)
卒業旅行で、約2カ月、香港、深圳、広州、桂林を一人旅。 今は、深圳、広州共に大都会になりましたが、当時は、鄧小平の改革開放政策が緒についたばかりで超田舎町。中国の急成長を驚き、実感。ただ大中華思想の拡大主義が心配。 資本主義と社会主義のGapに大きなカルチャーショックを受けました。広州駅には、地方の農民が大量に集結デモ参加、公安が鞭で人民を”シバ”いていました!
(同じ年の6月北京で天安門事件発生、社会に大きなストレスが溜まっていた様です) 前年の円高不況から、好景気に転換した平成元年に社会人デビュー。 思えば、扇子を片手に、「ジュリアナ東京」など、世間は浮かれていました。今は、やたら世間から弄られるバブル入社の一期生。リストラ対象世代!今にして思えば、社会人になる前に、もう少し寄り道(遊学や世界旅行等)をして見聞を広めておいても良かったかな?とも思います。 大学卒業後、電子部品会社に入社、海外事業部で欧州、北米、アジアを一通り担当。 当初は、自分の無知と無力を痛感(学生上がりなので当然) 励ましもあり、腐らず、諦めず、地道のやってきた事で、何とか一人前になれたかと。様々な事を経験、失敗をしながらも、新たなチャレンジできて、”甘いも辛いも”経験し平成を駆け抜けてきました(笑)。恵まれた時代でした。当時は、早朝から深夜に及ぶ働きで、今では考えられない、超ブラックでした。時代です。それでも11時から終電までの“一杯”と元気でした。 2006年から2014年までの8年間、シンガポールに赴任し、霞会シンガポールへ参加。 東南アジア生活にどっぷり順応してしまい、帰国後の日本では今でもリハビリ中。 シンガポール駐在中は、活動テリトリーが南アジア+オーストラリアで、新規顧客開拓もあ り動き回っていました。一度、下記の様な“地獄のロード”がありました。 (日)シンガポール=>バンコク(タイ)=> (火)デリー(インド)=>(水)バンガロール(インド)=.>(金)ハノイ(ベトナム) =>(土)シンガポール=>(日)シドニー(オーストラリア)=>(月)マニラ(フィリピン)=>(水)ジャカルタ(インドネシア)=>(木)ペナン(マレーシア)=>(土) シンガポール
言語、慣習、通貨、時差、交通事情も異なり、”ここは何処?”私は誰?”状態でした。 ただ、多様性の中から新しい考えや物が生まれるかと実感しました。(シンガポールは自宅や家族もあり唯一オアシスでした) 色々な事をこなそうとすると、“行き当たりばったり”では、当然行き詰まります。 戦略、計画、準備で8割方成果は決まるのではと思います。それでも、その場に行って みないと、わからない事が多いのが醍醐味でもあります。
正直、個々の能力や、瞬発力、集中力では欧米やインド、中国のトップには敵わない。 その代わり、日本には、チームワーク(One Team!)、根気、計画したら、その通り実行 しようと言う意気込みがあり、そこで勝負するのが勝ちのストーリーかと思いました。 また健康でなければ良い仕事はできません。体力勝負な所があります。“何時でも”“何処でも”“誰とでも”(笑)でも短時間でも寝られる事が意外と重要かと。 日本に本帰国してみると、いろいろな事がスムーズに運び、”居心地は良い”。 またラグビーワールドカップで日本が活躍した、ワールドプレミアムで世界一になった、 ノーベル賞を受賞した、外国人の海外旅行先人気No.1 になった等々、日本人の誇りだの、 日本民族の勝利だのと日本に対する素晴らしいNewsが飛び込んでくる。 おめでたい。明るい未来があるような雰囲気ですが本当にそうなのでしょうか? 生産性、IT、国の借金、財政難、少子高齢化、を見ても日本は危機的状況かと感じています。 おだてられて、何か良い気になって、現実逃避をしてしまっている人が多いと感じます。 “井の中の蛙”で、ぬるま湯につかった状態。気が付いた時には手遅れで「ゆでガエル」に ならないか、危惧しています。 世の中は物騒で激動。ガラパゴスで日本の中だけで完結する事はほぼ無くなり、望む、望ま ないに拘わらず、グローバルの動きに大きな影響を受ける様になっています。従来の新興国 も急速に発展しており、国際間の競争も激しく、下剋上が起こってくると思います。 長期で外国に出ていると、逆に日本の現状が嫌でも見えてくる気がします。 一定期間、外国で生活し、そこから日本をウォッチするのも良いかと思います。 その中でもシンガポールは、人種の坩堝で且つ霞会のサポートもありお薦めです。 大変な時代になってきて、難しい舵取りが求められていますが、希望を持ち、母校の駅伝部 の様に、輝ける存在になれる様、頑張っていきましょう!! 最後になりましたが、皆様のご健勝とご活躍をお祈り致します。
(寺山賢司さんプロフィール)
- 東京都出身, 明治学院東村山高校卒業
- 東京国際大学 教養学部国際学科 1989年卒 原ゼミ ELI
- 1989年3月卒業後、ヒロセ電機株式会社に入社。
- 2006年 Hirose Singapore支店長としてシンガポールへ赴任。
- 2010年 現法 Hirose Electric Singapore Pte.Ltdを設立、初代Managing Director
- 2014年までの8年間、シンガポール基点に東南アジア、インド、オーストラリアなどに営業活動を行う。
- 2014年から本社営業部に勤務。