TIUの自立精神を貫き、二ューヨークで不動産業を45年
山本正俊さん (1979年商学部卒業 山岡春夫ゼミ 秋霞祭)

(2022年5月第一回NYジャパン・パレード。私は国旗に向かって左端)
(2022年5月第一回NYジャパン・パレード。私は国旗に向かって左端)

日系俳優で人権活動家のジョージ・タケイ氏(映画「スタートレック」に出演)がグランドマーシャルとしてオープンカーで先頭を誘導し、続いて我々「ほくほく会」(東日本大震災被災地の東北6県と北海道の県人会)が、22人で巨大な日の丸を掲げパレードの先頭を歩きました。NY秋田県人会会長の私がこの会のリーダー役でした。私は日本の国旗に向かって左端に、娘の美喜はその隣で、巨大な国旗を引っ張って行進しました。
コロナ禍3年ぶりの開催となる「ジャパン・デー」は、その名前を第一回「ジャパン・パレード」に変更し、2022年5月14日、日系団体やグループを中心に90団体、2400人余りがセントラルパーク・ウエスト81丁目から68丁目を大行進しました。沿道に2万人ものニューヨーク市民が詰めかけ、大変な盛り上がりとなりました。
「ジャパン・パレードは1872年に、岩倉具視使節団の来米150年を記念して開催されました。ニューヨークで日本人がこれだけの大規模なパレードを開催するのは実に162年ぶり。最初のパレードは徳川幕府が1860年にワシントンDCに派遣した万延元年遣米使節団で、この時は80人の侍がNYのブロードウェイを練り歩きました。




(日系俳優で人権活動家のジョージ・タケイ氏(左)と)

  

(パレードに参加した東北6県と北海道の県人会「ほくほく会」の皆さんと
「ほくほく会」は毎年NYで過去13年間「3.11追悼式」を行ってきました) 

NY秋田県人会兼秋田酒クラブが利き酒会開催
我々秋田酒クラブは日本の文化と銘酒の紹介と称して、13年前からニューヨーカー並びに駐在員や在住の日本人を対象に「利き酒会を開催してきました。 2019年5月「春の利き酒会」では日本全国の銘酒56銘柄を選び、日系人会館にて参加者の皆さんに試飲をしていただきました。また、秋田名物「燻りがっこ、ちょろぎ」の漬物、「モッツァレラチーズの味噌漬け」「秋田味噌豆腐」「だし巻き卵」「地鶏の竜田揚」〆に「稲庭うどん」をお出ししました。
当日は秋田県羽後町の西馬音内に伝わり、700年以上の歴史がある第一号重要無形民俗文化財指定且つ世界遺産に登録された「西馬音内盆踊り」が披露されました。参加者も和気あいあいと踊りの輪に加わり、ほろ酔いかげんで会場を後にしました。


(2019年5月秋田酒クラブの主催者集合写真)


(利き酒会)


(120名が参加した大盛況の利き酒会)


(流麗な西馬音内盆踊り)

大学生時代の思い出
私は大学の学生時代にアルバイトに専念していた記憶があります。試験は大抵一夜付けでした。大きな影響を受けた教授は「同時通訳の神様」と呼ばれ且つ文化人類学を教えていた国弘正雄先生と政治学の浅野輔先生です。国弘先生がアポロ11号の月面での作業の様子を同時通訳したシーンは、今でも鮮明に覚えています。また、浅野先生のニュースキャスターとしてのご活躍ぶりもテレビで時々拝見しました。
学生時代に授業で会計や簿記をしぶしぶ勉強しましたが、ニューヨーク駐在時に経理や決算まで担当させられたので、非常に役に立ちました。

卒業後は興和不動産本社に入社、同年にニューヨーク支店に転勤
1979年3月卒業後は興和不動産(日鉄興和不動産)東京本社海外事業部に入社。同年7月、現法の興和アメリカへ転勤。不動産鑑定士コース修了、ニューヨーク州公認不動産ブローカーライセンスを取得しました。

業務内容は約130件の戸建て住宅やコンドミニアム(マンション)並びに開発用地の買収(75憶円相当)。これらの物件の賃貸管理、売買を行いながら資金運用業務を担当し、最後には経験のない決算まで担当する指示を受けたお陰で、駐在3年で全ての業務を「たたき上げ」でこなせるようになりました。NY赴任初日に夕食を食べたのは夜中の1時頃で、オフィスの近所のブラッセリ―と言うフレンチの居酒屋でした。この生活が1ヶ月続きました。

興和不動産が1984年にマンハッタンのミッドタウン・イーストに35階建てのオフィスビルを購入し、私はビルの運営、管理、リーシング業務を担当しました。そして、5年後に念願のBOMA(Building Owners’ and Managers’ Association)ビルディング協会から日系企業で初の「THE 1989 OPERATING OFFICE BUILDING OF THE YEAR AWARD」を受賞しました。オフィスビルの管理運営及びテナントとの関係が最良のビルを所有している企業に与えられる賞となります。




(BOMAの賞に関する記事とビバリー・ヒルズのロディオドライブの記事)

1996年に独立して「サンポップ・インターナショナル・コーポレーション」を設立
日系企業によるマンハッタンへの不動産投資が1985年から活発化し1990年にピークを迎えました。日系企業を中心に集中豪雨のように投資した結果、売買価格が高騰し高値買いが始まりました。そして、ニューヨークの景気が1990年から悪化し1995年に底に達した頃、日本の景気も低迷しており、購入した物件は安値でないと売却できない市場へと変動していきました。
1996年に入りニューヨークの景気が徐々に回復し始めたころ、駐在16年目に、本社から帰国命令が出ました。帰国しても「浦島太郎で日本では役に立たないと説明し、形の上では円満退職となりました。

同年11月に独立しSun Pop International Corporationを立ち上げました。独立後最初に着手したのは、日本人の不動産ブローカー会社が積極的に行っていない日本からのレストランの出店のお手伝いです。これまで40社以上のレストランに開店していただきました。店舗スペースをご案内し、リース契約を締結後に、煙突、ガス、リカーライセンスを取得してから問題なく開業するまでに、様々なトラブルが頻繁に起きました。


(ニューヨークの商業不動産並びに住宅不動産の仲介斡旋、商業・住宅不動産の管理業務、資金運用などのサービスを提供) 

日本クラブで、バハマ諸島紹介セミナーを開催
1998年10月14日に日本クラブで、バハマ諸島紹介セミナーを開催した時の写真と感謝状です。当時知人であった、バハマのNY 総領事、大使のDr. Doswell C. Coakley (コークレイ)から依頼を受け、当時日本の親善大使であったSir Sidney Poitier(シドニー・ポワチエ)、Ambassador to Japan (黒人で初めてアカデミー賞を受賞した映画俳優、監督)がNY在住の日本人にバハマ諸島を紹介したいとの希望があり、セミナーを開催しました。会場には約200人の日本人が集まり、夕食とセミナーを楽しみ、最後は日本往復チケットが当たるラッフルで盛り上がりました。


(当時の日本親善大使Sidneyさんのスピーチ)


(抽選会、Sidneyさんと大使夫人)


(写真に向かって私の右側がSidneyさん、左側が大使のCoakleyさん)


(セミナー開催の感謝状)

お客様に信頼頂ける「ベスト・サービス」
サンポップ・インターナショナル・コーポレーションは、1996年創設以来、ニューヨークの日本企業及び駐在員、在住日本人と投資家の皆様に不動産業務を通じてサービスを提供させて頂いております。
不動産業界で45年の豊富な経験があり、興和不動産ニューヨーク駐在時代の16年間には、商業不動産及び住宅のオーナー業務を担当し、賃貸管理並びに資産管理に従事すると共に、レストランスペース、店舗、事務所などの仲介斡旋、物件評価、税務のコンサルティング等、幅広く手掛けてまいりました。
弊社設立後も、その経験を土台に商業不動産の仲介には、事務所、店舗の賃貸、ホテルなどの収益物件売買もあります。オーナーとテナント双方の立場と考え方を熟知した上で、皆様のご要望にあった「ベスト・サービス」の提供に務め、多くの取引を成立させる事ができました。今後も日本と米国の架け橋として皆様のお役に立てるよう、最善を尽くす所存です。

「郷に入っては郷に従え」
フランス人は敢えてフランス語しか話さないし、夏休暇は2ケ月しっかりとります。階級制が確立されているため、その社会に入れないとハイエンドの不動産を購入することができません。イギリス人も同様で、プライドが高いせいか外国人に中々心を開きません。それに比べアメリカ人の本音は別でしょうが、一般に気さくで明るく対応してくれるし、いやな仕事も頼めばやってくれますが、フランス人は絶対にやろうとしません。外国で仕事をするなら、その国の人と習慣を尊重し、理解した上で善処しなければなりません。
また、海外駐在として送り込む人材は語学力より、ガッツがあり仕事ができる人材を優先することをお勧めしたいと思います。

(山本正俊/Mike Yamamotoさんのプロフィール)
秋田県出身 県立小坂高校卒
1979年3月国際商科大学(現東京国際大学)商学部卒業 山岡ゼミ 秋霞祭クラブ
1979年4月興和不動産東京本社に入社。同年興和アメリカへ転勤。不動産鑑定士コース修了、ニューヨーク州公認不動産ブローカー・ライセンス取得。
1996年独立「サンポップ・インターナショナル・コーポレーション」を設立。
在米45 年。会社経営の傍ら、2001年から住宅新報社の月刊「不動産鑑定」へ寄稿すると共に同誌のニューヨーク通信欄現地企画責任者も務める。
著書「米国の不動産知識A to Z」住宅新報社刊など。
REBNY (ニューヨーク不動産協会)、HGARリアルター、CCIM協会、日本クラブ、日系人会、ジャパン・ソサエティー他会員

Sun Pop International Corporation
211 East 43rd Street, Suite 1103,
New York, NY 10017 USA
Tel: 212-682-4393
https://sunpopnyc.com/

E-mail: yamamoto@sunpopnyc.com
Cell: 917-690-6192


 

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