TIU卒業生の方々にも国際連合・国際機関の職員を目指してもらいたい
高松雄一さん(1997年卒業 教養学部国際関係学科/TIUA下羽ゼミ1995年Willamette Univ.卒業 2001年シラキュース大学マックスウェル公共政策大学院修了)

(国連本部国連総会にて)
(国連本部国連総会にて)

高校生の時から国際連合で働きたいと決心
国際連合の職員になりたいと決心したのは高校生の時、教科書に載っていた日本の国際社会に対する貢献に関連した記事や平和維持活動に参加している世界各国からの青いヘルメットをかぶった兵士達の写真を見て国際連合とはいったい何なんだろうと関心を持ったことがきっかけです。国連のことを知れば知るほどそこで働きたくなり、自分もその組織で世界に何らかの形で貢献したいと思い、国連が自分の将来の勤務先だと目標を設定しまいました。今から考えると全然リスクを考えていなかったような…。 より国際性を持った大学に入ることを目指して、ほぼ決まっていた地元の大学の推薦入学まで辞退してしまいました。こんな唐突なそして無謀にも見えることを、よくも自分の両親は快く了解してくれたと今ではとても感謝しています。

海外留学、国際的視野育成がしっかりとしている東京国際大学に入学
東京国際大学をターゲットとした理由はやはり国際留学、国際的視野育成にかなり力をいれているところで、実質的サポートシステムがしっかりと整っている面に魅了されました。ほかの大学にはないアットホームな雰囲気にも惹かれました。とにかく学生と教授、そして大学職員との方々との距離がとても近く雰囲気が良いと以前から聞いていました。 大学時代に力を入れたことはとにかく様々な機会を利用して知識や語学を習得したことです。正式にとった講義だけではなく、教授たちの了解を得て他の学部や大学院の講義にも参加させてもらったことを思い出します。とにかく無我夢中で知識を習得し、自分の競争力を高めたいとしていたような気がします。

TIUA、Willamette大学、Drew大学へ留学し、国連事務局などでインターンシップに従事
二年時には当時のTIUアメリカ校へ留学, Willamette大学やニュージャージー州にあるDrew大学の国連プログラムでの留学・卒業も経験してまた東京国際大学に戻ってきました。在学中には日本とアメリカにおいてオレゴン州政府や国連事務局、国連難民高等弁務官事務所等でインターンシップに従事しました。 在学中に国際政治ゼミナールの故下羽友衛先生に勧められて参加した尾崎行雄記念財団主催の論文コンクールで国際関係に関する論文で文部大臣奨励賞を受賞し、アメリカに研修派遣されて、ノーベル平和財団が主催したシンポジウムに参加したことも大きな励みになりました。

国際連合ニューヨーク本部で働き始めて20年、現在は人事戦略関係の仕事に従事
国連には再度渡米しシラキュース大学マックスウェル公共政策大学院 (Syracuse University, Maxwell School of Citizenship and Public Affairs)を修了した後に広報局に入所し、国連ガイドなどの経験をしたその後はコフィアナン前国連事務総長のオフイス、平和維持局、本部人事部等で働きました。ニューヨーク本部だけではなくコンゴ民主共和国、タイ国バンコク、カナダモントリオールなどで様々な国連機関の職員達と仕事をしたりと良い経験になりました。コフィアナン元国連事務総長とお話したことも忘れ難い思い出になりました。

国連に就職してから20年以上時がたった現在は人事戦略関係の仕事をしています。具体的には国連職員を採用するためのアウトリーチ活動や職員の多様性を目指すことをしていて、大学や政府代表部を訪れ、国連就職の説明会なども行いました。いかに国連職員を増やすか等、各国の政府の方々と協議したりもします。   

(故安倍晋三首相と国連本部で働いている邦人の同僚たちと)
(国連本部国連総会にて)

TIU卒業生の方々にも国際連合・国際機関の職員を目指してもらいたい
東京国際大学の学生たちには大きい夢を持って、是非ともそれに向かって辛抱強く挑戦してほしいです。短期的でかつ具体的な目標設定をして、遠回りでもいいから常に前向きに好奇心をもって戦略的に進んでいくことが大切だと思います。東京国際大学出身の国連職員が将来増えることを信じ、是非とも多くの学生に応募してもらい国際機関で働いてほしいです。
(詳しくは国連採用ウエブページ https://careers.un.org/home?language=en を参照)

これからの国連は1)データ能力、2)イノベーション、3)行動科学、4)デジタルツール、そして5)先を見て戦略的に考える、というスキルを職員に必要としています。現在の学生だけではなく既に様々な専門分野で活躍されている東京国際大学の卒業生の方々にも、是非とも国連・国際機関の職員を目指してもらいたいと願っています。

国連は巨大な国際官僚組織です。皆さんがニュースや記事を読んでいて既に知っていると思いますが、この組織は様々な問題を抱えているのも現実です。それと同時に国連しかできないという仕事が山ほどあり、そのようなことはあまり報道されないのも辛いところ。国連が本当に何を達成しようとしているのかを理解して一緒にそれに向かっていきたいという職員を常に探しています。

東京国際大学の卒業生の輪がさらに広がっていくことを楽しみにしています。お互いに健康を第一にして頑張りましょう!  


(国際連合本部ビル)

                    
(高松雄一さんのプロフィール)
埼玉県出身東北学院榴ヶ岡高等学校卒業
1997年3月東京国際大学教養学部国際関係学科卒業 下羽友衛ゼミ TIUA留学
1995年 Willamette University 教養学部卒業
2001年シラキュース大学マックスウェル公共政策大学院(Syracuse University, Maxwell School of Citizenship and Public Affairs)修了
2000年国際連合広報局に入所
コフィアナン前国連事務総長のオフイス、平和維持局、本部人事部等で働く。
ニューヨーク本部だけではなくコンゴ民主共和国、タイ国バンコク、カナダモントリオールなどで様々な国連機関の職員達と仕事をする。
現在、国際連合ニューヨーク本部、経営戦略、ポリシー局人事戦略オフイス勤務

 

TIU 霞会シンガポール支部